the HIATUSの「紺碧の夜に」とお盆
現在大学2年生の夏休み中です。
2週間ほど九州に帰省していました。
祖父の初盆だったので、盆踊りでは一族総出で踊り狂い、暇な時間を見つけては毎日のように墓参りに行きました。
the HIATUSという大好きなバンドに「紺碧の夜に」という曲があり、1番Aメロの歌詞は次のようになっています。
きっと
にじみ出すような
思い出の中に
君が残した
かけらは咲いて
ずっと
忘れないように
花の景色に
消されないように
中学生のときから何度も聴いておきながら、これって何について歌ってるのだろう?と思っていたのですが、
愛する人に先立たれて悲しいけど、それでも生きていく、という歌なんだろうな、と祖父を亡くしてから僕は思うようになりました。
花の景色というのは、お葬式で遺影の周りに飾られた花や供花、告別式の棺桶の中に入れる花のことを指してるんだろうな。
仏壇の前では、遺影のまわりに花や果物が並べられていて、遺影の笑顔を見ていると、その顔の印象ばっかりが強くなってしまうけど、
生きていたときのいろんな表情や仕草や話した内容、教えてくれたこと、見守ってくれたこと、応援してくれたこと、愛してくれたこと、自分の中に確かに残っているその人とのたくさんの思い出、かけらを忘れないように。
君が残したかけらが、これからの自分の糧となりますように。
この曲を聴くとそんなことを思って涙が出てしまいます。
細美さんがそんな思いでこの曲を書いたという確証はないけど、多分そうなんじゃないかな。
もしそうなら、同じ感覚を持った人がいるという意味で俺は孤独じゃないな、と思えました。
2番のサビの最後で、
僕らは
月の影にそって
歩き続けるんだ
と、1番のサビにはなかった「歩き続けるんだ」というフレーズが入るのが、この曲のすごい良いところだなと思います。
永遠なんてない。別れは必ずある。
それでも生きていく。
そんなふうに思うための手助けをしてくれる曲です。
それにしても、なんで昔の人は、先祖の霊がお盆のたった数日だけ帰ってくる設定にしたのかなあ。
毎日そばで見守ってくれる設定でいいじゃん。
と思わずにはいられません。寂しいよね。
なので僕は、
紺碧の夜を
見上げて君に会える
に従って、じいちゃんの助けを借りたい時は紺碧の夜を見上げようと思います。
これからの人生で、またいつか大切な人を失っていくんだろうけど、きっとそのときにはまた、この曲が僕にとって力になってくれるはずです。